
皆さんどうもこんにちは、テニス大好き、ラムです!

『フェデラー速報』のこの記事では、先日行われた全仏オープン2020の決勝戦のBIG4対決、ラファエル・ナダルvsノバク・ジョコビッチ戦についての模様を振り返っています!
【この記事でわかること】
・全仏オープン2020の決勝戦、ナダルvsジョコビッチの試合展開模様
・今季絶好調ジョコビッチが土魔神ナダルをどう攻略するのか
・絶望的なナダルの強さ

大のフェデラー好きであり、フェデラーが出ない試合はほぼほぼノーマーク(なので記事の更新も止まっていました汗)の私ですら注目してしまうほどのこの激アツカード。
注目していた理由はやはりこれです。
全仏オープンの決勝は、正直ナダルが勝つだろうと思っていました。
ジョコビッチ以外の選手が上がってきていたならば。
ワウリンカやティエム 、それ以前はジョコビッチやフェデラーが果敢にナダルに立ち向かっていきましたが、怪我をしていない絶頂ナダルに赤土をつけることができたのはソダーリングただ1人です。
他の選手たちは、正直ナダルのフットワークとプレースタイル、何より不屈のメンタリティの前に屈してしまうのが常だったので、全仏でいくらナダルが衰えていると言われようと、「決勝でナダルがまず負けることはないだろう」と思って注目していませんでした。
しかし、今季の絶好調ジョコビッチが相手となると話が変わります。
今季のジョコビッチの試合はハイライトを見るだけでも他の選手と比べて「積んでるエンジンが全く違うんじゃないか」と思うほどの底力の差を見せつけていました。
まるで原付と中型バイクぐらいの差です。
「出せるスピードがそもそも違うんだよ」というような圧倒的なテニスでした。
しかもジョコビッチのメンタリティ、反骨精神には恐ろしいものがあります。
2019年のウィンブルドン決勝ではフェデラー相手にそれを見せつけました。(まだ根に持っています笑)
いまだ根に持っている試合の記事はこちら↓
【ウィンブルドン2019】フェデラーvsジョコビッチの天下分け目の決勝戦!想像以上の拮抗の果てに1ポイントが分けた明暗とは! 6-7,6-1,6-7,6-4,12-13
そんな今季絶頂ジョコビッチをナダルがどう対処するのか。
「意外とナダルの得意のスピンが全部浅くなってボコボコに叩かれて終わってしまうのではないか、、、」
そんな気がしながら観ていました。
ジョコビッチの鋭いピストルのような球に対してナダルは対抗しきれるのでしょうか。
それでは結果の方を振り返っていきましょう。
試合内容;ナダルの球の威力、コース共にジョコビッチの限界を超えており圧倒 6-0,6-2,7-5
第1セット 6-0
例えが先ほどと被ってしまうのですが、
今回はナダルの積んでるエンジンが違うという感じでした。
特に第1セットと第2セットはジョコビッチの中型バイクに対して、ナダルは大型バイクに乗って競走しているのではないかというほどの差がありました。
私はバイクに乗ったことがないのでそれがどれくらいの差かは詳しくわかりませんが笑
常にジョコビッチの打つ球に対して中に入り込んで、さらに強く鋭角に返していたナダル。
本来ラリー負けすることなど滅多にない(偶にメドベーデフと熱いラリーを繰り広げる程度)ジョコビッチは、このありえない状況に上手く対処できず、ベーグルを焼かれてしまいます。
第2セット 6-2
変わらずナダルの作る展開が堅すぎてジョコビッチは打開策を見出せません。
しかもナダルの攻撃力が凄まじい。
特に回り込んでの逆クロス。
ナダルは余裕を持って回り込んだ時はほとんど逆クロに打ち込んで決めるのですが、
それを頭で分かってはいても、回り込みがあまりにも完璧すぎて、ストレートに打ち込むオーラもビンビンに放っているので、逆クロ方面にカバーしきることができない状態です。
それほど完璧にどちらのコースも打てる状態にまで瞬時に回り込んでいるナダルのフットワーク、ぜひ私たちも見習いましょう。
ジョコビッチがどんどん荒くなりエラーが増えていきます。
しかしこれは攻めさせられているからであり、ジョコビッチがリスクを負った攻めを強いられているという年に一回見れるかどうかという展開です。
甘い球を一球でも打つとそこで主導権を180度変えられてしまいます。
だからジョコビッチは攻め続けなければいけない。
しかもナダルの体勢を崩せるほどのコースに打ち続ける必要がある。
ミスが多くなるのは必然。
次元は違いますが、私も自分の平常運転のストロークが通用しない格上とやる際は全く同じ状況になります笑
つまり、格上相手にやるプレーをジョコビッチが常に強いられていたということです。
ジョコビッチは次第にドロップも多用し、ナダルを前後へ揺さぶろうと打開策を練ってきますが、元々“ジョコップ”の異名を持つ甘めなドロップなので全部が全部うまくはいきません。
むしろそれで流れをナダルに持っていかれるという、「勝っているのに余計なドロップ一本で試合の流れを難しくしてしまう我らが錦織圭のようなムーブ」にもなっていました。
それでもジョコビッチは果敢に攻め、やれることはやっていたように感じます。
第3セット 7-5
スコアが競った理由は2つ。
ジョコビッチの攻めがアジャストしてきたのと、ナダルのパフォーマンスが落ちたことです。
2-3の局面で今試合で初ブレイクした時のジョコの雄叫びからは相当な執念が感じられました。

ここから巻き返して優勝するのがジョコビッチの怖さです。
全豪でもそれを成しました。
先ほども書きましたが、ウィンブルドンのフェデラー相手でもそれをする力があります。
しかし今回だけは相手が悪かったとしか言いようがありません。
再びギアをあげたナダルによって差を開けられ、被ブレイク。
ストレート負けによりジョコビッチは力尽きました。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今試合、このような一方的なスコアでジョコビッチが負けるとは恐らく誰も予想できなかったのではないかと思います。
今大会は例年とは違う時期に開催され、また使用ボールも変更されていたこともあり、ジョコビッチ有利なサーフェスになっているという前評判の中で行われた試合でした。
それをナダルは黙ってこの結果を見せつけてくるのですから、そりゃ皆好きになるよという感じです。
今試合、1つ技術的な面で私が参考にしていきたいなと思った場面を紹介させていただきます。
ナダルが第3セットでサーブを打った直後、ジョコビッチの深いリターンをバックのライジングで逆サイドに流す際の体勢についてです。

足元にきたライジング、ナダルですらこれだけ膝落として、というか、もはやしゃがんで返さない限り良い球はいかないんだと再認識することができました。
さて、最後にジョコビッチの試合後のインタビューについてです。
今回のジョコビッチのインタビューは、とても潔い印象をもち、聞いていて非常に気持ちの良い、スポーツマンシップに則ったコメントだと感じたので、それを載せて締めとさせて頂きます。
ジョコビッチ
「彼(ナダル)は全くミスをせず、どんなボールも返してきた。
僕は第1・第2セットの調子がよくなかった。
彼のレベルや質に驚いてしまった。
最初の2セットで彼は完璧なプレーをした。
第3セットは僕も少し挽回できた。
チャンスもあったけど、ナダルが制した。それだけ。
今日の彼は僕よりも圧倒的に強い選手で、勝者に値する。
今回のコートなどの状態は僕に有利だと思っていた。
とてもいい感覚で、ローマも優勝して自信もあった。
でもナダルは証明した。だから彼はチャンピオン。
僕は戦術的に少し焦ってしまったかもしれない。
短いポイントにしようとウィナーを狙ってしまった。それが結果に大きく出ている。
普段なら僕がコートの後方から2・3度打った場合、10人か9人にはウィナーになる。
でも彼は違った。
最初の2セットで彼は全くミスをしなかったから僕も何とかしなければならなかったけど、解決策が見つからなかった。
僕の体に問題はなかった。準備はできていた。
ただ完璧にやられてしまっただけ。彼の方が強かった。
セットを取るのも難しい。第3セットはいけるかと思ったけど、取ることができなかった。」
個人的にここまでジョコビッチの清々しいコメントを見たのは初めてで、とても驚きました。
それだけこの試合のナダルはどうにもできないと感じさせられたのでしょう。
個人的には、
「短いポイントにしようとウィナーを狙ってしまった。それが結果に大きく出ている。」
とジョコビッチが言っている点が、私の試合を観た感想と一致しているので嬉しくなりました笑
全仏決勝のナダルを攻略するのは並大抵ではありません。
なぜならそのレベルの強さを発揮している選手がその日のナダル以外どこにも存在しないからです。
練習で、“この相手を想定して練習する”ということができないので、当日のナダルを相手に試合の中で調整していくしかありません。
これがジョコビッチでもできないということは、、、
フェデラーのGS記録はこれから抜かれていくのでしょう。
しかし、フェデラーがテニス史上最高に華がある選手で、私の最も大好きな選手であることに変わりはありません。
今回は素直にナダルの偉業に乾杯して終えたいと思います!!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!!
また次の記事でお会いしましょう!!
fin.