
皆さんどうもこんにちは、テニス大好き、ラムです!

『フェデラー速報』のこの記事では、過去のテニスの試合を私の独断と偏見で選び、それを見返して得た感想を、“まるで今日観た試合かのようなテイストで書いております!!
【この記事でわかること】
・全豪オープン2017の準々決勝;フェデラー対ズべレフ
・クラシックスタイル(S&V)のテニスの攻略の仕方
コロナでATP大会も中止が続き、復帰開催の目処も立たない中、「逆にこんな機会でしか過去の試合の振り返り記事を書くことはないでしょう!」ということで、スーパーポジティブ思考(バカ)な管理人は、喜び勇んで過去の試合記事を書くことにしました!
GW特別企画【フェデラー復帰後のGS優勝大会を振り返ろう!!】ということで、
下記試合を振り返っていきます。なお、内容・コンテンツは変更する可能性があります。
5月2日(土)
【全豪2017】3R フェデラーvsベルディヒ at12:00
【全豪2017】4R フェデラーvs錦織圭 at21:00
【全豪2017】QF フェデラーvsズベレフ at23:00←ここ
5月3日(日)
【全豪2017】SF フェデラーvsワウリンカ
【全豪2017】F フェデラーvsナダル
【全英2017】3Rフェデラーvsズベレフ
5月4日(月)
【全英2017】4Rフェデラーvsディミトロフ
【全英2017】QFフェデラーvsラオニッチ
【全英2017】SFフェデラーvsベルディヒ
5月5日(火)
【全英2017】F フェデラーvsチリッチ
【全豪2018】3Rフェデラーvsガスケ
【全豪2018】4Rフェデラーvsフチョビッチ
5月6日(水)
【全豪2018】QFフェデラーvsベルディヒ
【全豪2018】SFフェデラーvs鄭現
【全豪2018】F フェデラーvsチリッチGWは毎日12.21.23時に3回投稿します。
今回選定した試合は、2017年全豪の準々決勝、フェデラー対ズべレフの試合です。
ズべレフと言っても、アレクサンダー・ズべレフではなく、その兄のミーシャ・ズべレフです。
なので、この記事では、誤解を避ける為に、ミーシャのことを“ズべレフ兄”と表記します。
弟とは対照的な、職人ばりにサーブ&ボレーに徹するプレイヤーで、現在のテニス界では滅多に見られないクラシックスタイルのプレースタイルの持ち主であります。
なぜ現在のテニス界で滅多に見られないのかというと、テニス用具の進化によってパッシングショットを打つのが容易になり、以前ほどボレーにバンバン出るのが得策ではなくなったからです。
その為現在はほぼ絶滅した種族のプレイヤーであり、今後もテニス環境的に2度主流では出てこないと思われていたプレースタイルだったので、対策を怠っている選手が多い。
ズべレフ兄は今大会、4回戦でS&Vを体験してこなかった世代である、当時世界ランク1位の絶頂期マレーを翻弄して倒しました。
フェデラー対ズべレフ兄のこの試合は、
新時代のストローク型プレイヤー(マレー)に「昔のプレーを侮ると足元を掬われることがあるんだよ」と一石を投じた試合であったと同時に、そんなプレーが旧時代のS&V全盛プレイヤー(フェデラー)に通用するのかということが問われた試合でした。
試合内容;フェデラーにS&Vの真髄を教えられるカタチになったズべレフ兄 6-1,7-5,6-2
クラシックスタイルのズべレフがフェデラーに終始翻弄されます。
合計試合時間は92分。
フェデラーのパッシング劇場状態でした。
第1セット
ズべレフ兄は緊張も合間ってか、フェデラーのパッシングに全く反応できません。
端から抜かれることを悟っているような風に見えることもありました。
フェデラーはというと、サーブ&ボレーヤーを駆逐してきた世代です。
往年のライバル、アンディ・ロディックもサーブ&ボレーヤーでした。
幾多のサーブ&ボレーヤーを倒してきたフェデラーは、もはや「マニュアルを作ってありますよ」というような決まり手のプレーの連続でズべレフ兄を追い詰めていきます。
リターンで強打ではなく敢えて少し速度を落として、ズべレフ兄が出てくる丁度足元あたりにボールを落とし、
ズべレフにローボレーかつ球威を利用することができない状態を強いました。
必然的にズべレフ兄はふんわりとしたボレーしか打てないようになり、そこを素早く回り込んでライジングで鋭い角度のパッシングを浴びせてメンタルを折りにいきました。
第2セット
ズべレフ兄が会場の雰囲気とフェデラーのプレースメントにも慣れてきたのか、徐々にボレーが決まり始めます。
フェデラーのストロークのコースを読み、フェデラーもパッシングで抜きにくくなってきました。
しかし、フェデラーがそれに対して打った対策が面白い。
ズべレフのサーブに対して、全て早いタイミングのブロックリターンにする。ということです。
打ち返すのではなく跳ね返して、角度だけつける。
ブロックリターンでコースさえきちんと狙ってしまえば、球威はなくてもズべレフ兄が前に出てきている為返すことができません。
かつ、スイングを小さくしているので、コースを読み辛く、ズべレフ兄が出てくる逆側に跳ね返せば簡単に決まってしまうというわけです。
まるで卓球をしている様でした。
これはそもそもブロックリターンをし慣れていなければ取れない簡単な様で高等戦略ですが、ビッグサーバーをお得意様とし、必然的にブロックリターンを多く打ってきたフェデラーにとってはこれもお手の物。
ズべレフは要所を取れずに第2セットを落としました。
第3セット
第2セットで要所を取り切っていよいよペースを握ったフェデラーは、「この試合、負けはないな」という思いからか、どんどんリラックスしていき創造性に富むショットを多く織り交ぜる様になってきました。
セイバーも何度か打つように。
セイバーとは、「sneak attack by Roger」の略で、フェデラー考案の相手サービスに対してリターンポイントを非常に前にしてハーフボレーで返すという、いわばブロックリターンの最終形態の様なものです。
なのでズべレフ兄のサーブアンドボレーをフェデラーがリターンアンドボレーで返し、そのままサーバーもリターナーもネットに近寄っていくという中々見られない展開も見ることができました。
まとめ
以上、フェデラーvsズべレフ兄の試合をお送りしました。
フェデラーのS&Vの捌き方はとても参考になりますね。
圧倒的な技術が必要なのが難点ですが汗
フェデラーの、浅い球を打つ時の重心の下げ方もとても参考になりました。
それにしても、浅い球を低いポイントで片手バックでパッシングを何本も決めるというのは神業でしかありません。
こんなにも気持ちよくフェデラーにプレーされたらもうズべレフ兄は仕方なかったと思います。
ズべレフ兄を倒したフェデラーは、次戦、同胞のワウリンカと戦います。
いよいよ準決勝。
ワウリンカはかなりのパワータイプのプレイヤーで、近年のフェデラーからすると苦手なプレイスタイルのはず。
私はいつも「どうしてワウリンカがフェデラーに勝てないのか」疑問に思っているのですが、そういったあたりも含めて次の記事で見ていきたいと思います。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!!
また次の記事でお会いしましょう!!
【GW特別企画で上げている記事はこちら】
【全豪オープン2017】フェデラーが復帰後初大会でベルディヒさんをわずか1時間でボコボコに!? 6-2,6-4,6-4
【全豪オープン2017】ど鬼畜フェデラーが神技連発で嵐の錦織圭をフルセットで下す!!6-7,6-4,6-1,4-6,6-3
fin.