ラム
『フェデラー速報』のこの記事では、先日行われたATP250ドーハの2回戦、ロジャー・フェデラーvsダニエル・エバンズ戦についての模様を振り返っています!
【この記事でわかること】
・13ヶ月ぶりにツアー復帰したフェデラーの初戦の模様
・フェデラーvsエバンズの内容
・フェデラーのプレーで変わったこと
ついにフェデラーがツアーに復帰してくれました!!
私たち全員がどれだけこの日を待ちわびたことでしょう。
フェデラーがいない間、他の選手の試合について書こうとしたこともあったのですが、なんだかんだで試合を見た感想の下書きだけがメモ帳に増えていき、私もこのブログを執筆するのが約一年ぶりとなりました笑
最後にフェデラーが試合をしたのは昨年の全豪オープンのジョコビッチ戦です。
フェデラーが薄氷を踏む勝ち上がりを連続で行なった結果、膝を負傷し、それでも満身創痍でジョコビッチに立ち向かった試合でした。
まだ1月の段階でしたね。
当時はあれ以降コロナウイルスによる影響がここまで出て大騒ぎになるなんて全く想像できていませんでした。
テニス界はもちろん、それ以上に世界中が大打撃を受け先行きの不透明な中ここまで月日が進んできました。
しかしこの状況はフェデラーにとって不幸中の幸いで、故障をし手術をし、リハビリも思うよううまく進んでいなかったフェデラーにとって大会数は絞られATPポイントの凍結保存などの特別措置がとられたこの状況は有利に作用したのではないかと思います。
フェデラーが出場した最後の大会の勇姿はこちら↓
【全豪オープン2020】フェデラー、絶好調で難なく初戦を突破! vsジョンソン 6-3,6-2,6-2
【全豪オープン2020】優勝するつもり!?フェデラー絶好調で2回戦突破! vsクライノビッチ 6-1,6-4,6-1
【全豪オープン2020】フェデラーミルマンと大激闘の末、危機一髪! vsミルマン 4-6,7-6,6-4,4-6,7-6
【全豪オープン2020】ホッと一安心、フェデラーがフクソービッチを一蹴! 4-6,6-1,6-2,6-2
【全豪オープン2020】フェデラー、心身共に満身創痍で7本のマッチポイントを撥ね退けて勝利を掴み取る。 vsサンドグレン 6-3,2-6,2-6,7-6,6-3
【全豪オープン2020】フェデラーお疲れ様でした。準決勝にまで来れただけでも最高だ!! vs ジョコビッチ 6-7,4-6,3-6
ということで今回はそんな復帰明けのフェデラーが開幕戦で世界ランク24位のダニエル・エバンズ相手にどんな試合運びをしたのかについて見ていきましょう。
試合内容;【天衣無縫の極み】試合に出れたことを純粋に喜び楽しんでいたフェデラー;7-6(8),3-6,7-5
全体的にフェデラーの、まるでエキシビジョンマッチかというほどのリラックスした感じが印象的でした。
普段なら絶対に見れないようなイージーミスをしてしまう場面もありましたが、全く苛立つ様子は見せずこの表情。
引用元;https://youtu.be/gbDr9mccyjY
とてもにこやかです。
『試合に出てミスをする』という状況自体に喜んでいるようでした。
我らの錦織圭選手が、復帰してからも中々思うようなプレーができずカムバックに苦しんでいる姿を見ているので、フェデラーのまるで対照的なリラックス加減、伸び伸びとプレーをしている姿には格の違いというか何か別の次元の人だなぁと改めて感じさせられました。(フェデラーはもう結果も実績も確立してしまっているので安心して伸び伸びプレーできるというのももちろんあるかもしれません)
それでは試合内容を各セットごとに簡単に振り返っていきます。
第1セット 7-6(8)
フェデラー、嘘みたいなイージーミスがありつつも顔はリラックスしていてこの試合を楽しもうという気持ちが伝わってきます。
エバンズのスライスは左手がとても上がっていて、力のベクトルが一致せず逃げていってる気がしました。
エバンズのストロークは体重が乗っていて踏み込みもあり重そうでしたが、スピードがそこまであるわけではないのでフェデラーの復帰したてのコートカバーリングで十分対応可能。
フェデラーは相変わらず回り込みフォアストレートやゼロライジング(ほぼノーバンのようなゼロ距離ライジング;勝手に命名しました笑)は健在。
ネット前へボレーをしにするすると上がっていく様も健在でしたがこれはイマイチ迫力に欠ける様に感じました。
横のカバー力が少し下がっている様に見えましたが、ここら辺は試合勘が戻るにつれ改善されていくでしょう。
第2セット 3-6
フェデラーのギアが落ちます。
球威が全体的にゆるくなりました。
バック側の感覚が鈍ってきたのかさらにイージーミスが増えます。
片手バックの当たり損ねなんてまるで自分を見ているかのよう。
エバンスのクオリティは変わらず、プレー内容でエバンズが上回り3-6。
第3セット 7-5
フェデラーのショットのキレが戻りシーソーゲームに。
エバンズが堅実なプレーをしてセットをとってもおかしくなかったですが要所のポイントでエバンスが決め球をネットにかけて、運も味方につけたフェデラーの勝利!
フェデラーとエバンズのプレーで注目したところ;スライス&サービス
まずはエバンズのスライスの左手について疑問を持ちました。
手が上に上がるんですよね。
引用元;https://youtu.be/gbDr9mccyjY
引用元;https://youtu.be/gbDr9mccyjY
フェデラーを見ると、左手は下に下がっています。
引用元;https://youtu.be/gbDr9mccyjY
第1セットでも少し触れましたが、エバンズのフォームだと手が上に上がることで力が上に逃げていってしまっていて正面に対するベクトルが弱くなり、低い滑るスライスが打ちづらそうでした。
実際、エバンズはスライスが浮き気味のシーンが多かったです。
フェデラーのような滑るスライスは打てなさそうでした。
スライスを打つときはフェデラーのように左手を下に抑えて打つようにしましょう。
次にフェデラーのサービスの変化についてです。
トロフィーポーズの際の上半身の傾きがより少なくなっている印象を受けました。
引用元;https://youtu.be/gbDr9mccyjY
これによってより腰に対する負担がなくなるのでしょうか。
でもこれ、難しいんですよね。
私もフェデラーのサービスフォームを参考にして真似ているのですが、このトロフィーポーズを安定して保って打ち続ける為にはとても体幹を必要とします。
どうしても左に上半身が傾いてしまうんですよね。
フェデラーのサーブは力みもなくてコースは隠せるし綺麗だしでとても理想的なのですが本当に難しいですね。
まとめ
如何でしたでしょうか。
フェデラーの復帰、そして勝利。
最高です。
とても嬉しいですね!
今後の新生フェデラーがどんなプレーを魅せてくれるのか、メドベージェフやティエム 、チチパスを筆頭とするこれからの新しい世代に対してどのような戦術を見せてくれるのか。
ジョコビッチに対して引退前にグランドスラムで一矢報いる姿を私たちは見ることができるのか。
これからの動向に目が離せません!
最後に今回の試合のコートレベルの動画が上がっていたのであげておきます。
やはりコートレベルは臨場感満載で良いですね、
ここまで読んで下さりありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう!!
fin.